本登記に備えて、あらかじめ登記簿上の順位を確保しておきたいときには、仮登記を行います。法的には「順位保全の仮登記」といい、それだけでは効力を持たない登記ですが、その仮登記を本登記に直すと、その後に本登記をした人に対して所有権を主張できるなど、重要な役割を担っています。
不動産の購入予約をした場合などに仮登記を行っておくと、その物件が第三者などによって不当に処分されたり、抵当権を設定されたりするのを防ぐことができます。
たとえば次のような時に、仮登記をしておきましょう。

●将来、本登記をすることが確実なとき
仮登記も登記である以上、本登記と同様売り主と買い主の双方が共同で申請するのが原則。しかし、仮登記では迅速性が要求されるので、仮登記義務者(売り主)の仮登記についての承諾書を添付すれば、仮登記権利者(買い主)が単独で申請することができます。
●ある条件のもとで所有権の移転(または設定、変更、消滅)が行われるという契約をしたとき
たとえば、ある人に金銭を貸与して“期限までに返済がなければ代わりに不動産を取得できる”という契約を結んだときには、仮登記が有効。
●登記申請に必要な書類がそろっていないとき
売買契約などをすませて、所有権が買い主に移転していても、いざ登記するときに書類に不備が見つかったり、必要書類がそろわないことがある。このようなとき、とりあえず仮登記をしておけば確実に所有権を確保できます。